工場や倉庫の天井を見上げると、鉄骨の梁に ハト が並んでいる。
よく見かける光景ですが、そのままにすると製品や設備がフンで汚れ、清掃の負担も増えていきます。
この記事では、H鋼の梁にハトが集まる理由と、梁の状況に合わせた防鳥対策の選び方を解説します。
なぜH鋼の梁にハトが止まるのか
H鋼の「フランジ」が止まりやすい棚になる
H鋼(H形鋼)は、断面がアルファベットの「H」の形をした鋼材です。上下の平らな板を「フランジ」、その間をつなぐ縦の板を「ウェブ」と呼びます。
フランジ面は平らで幅があるため、ハトが足を置いて休むのにちょうどよい「棚」になります。

雨風をしのげて、人に追われにくい
ハトは、雨のかからない棚状の場所を好んで、ねぐらや巣にします。屋根の下にある梁は雨風をしのげるうえ、高い位置にあるため人に追われにくい場所です。
下側のフランジの上は、上側のフランジが屋根のようにかぶさるため、さらに風雨を避けやすい空間になっています。
配管やダクトが止まり場を増やす
ハトは、工場や駅の天井部の配管の上などにも巣を作ることが知られています。梁のまわりに配管やダクトが通っていると、止まり場や巣作りの場所がさらに増えます。
一度居心地のよい場所を見つけたハトは、同じ場所に繰り返しやってきます。
梁にハトが止まると起きる被害
梁の真下にあるものは、すべてフンの被害を受ける可能性があります。工場・倉庫でよく起きる被害は次のとおりです。
- ・保管中の製品や資材、出荷前の荷物にフンが落ちる
- ・フォークリフトや生産設備がフンで汚れる
- ・床や通路にフンがたまり、清掃の回数が増える
- ・梁の上を清掃するために、高所作業が必要になる
- ・フンや巣材が雨どいや排水口に詰まる
さらに、乾燥したフンが舞い上がると、クリプトコックス症などの原因菌を吸い込むおそれがあります。
従業員が毎日働く場所だからこそ、フンをためない環境づくりが大切です。
▶ たまったフンの掃除方法は「鳩の糞を掃除するときのコツと注意点」で解説しています。
H鋼の対策は「スパイク」と 「防鳥ネット」 の2つ
H鋼の梁の対策には、梁そのものに止まれなくする方法と、梁のある空間に入れなくする方法があります。
梁の数や鳥の種類に合わせて選びます。
スパイクで梁に止まれなくする
フランジの上面に、剣山のような形の防鳥スパイクを取り付ける方法です。当社では「トマレンジャーV-21」を使い、H鋼のフランジにはクランプで固定する施工例があります。
特定の梁にだけハトが止まる場合や、梁の本数が少ない場合に向いています。
ネットで梁のある空間ごとふさぐ
梁が多い場合や、すでに巣を作られている場合は、梁のある空間にネットを張って入れなくする方法が確実です。天井の下にネットを張れば、梁や配管にまとめて近づけなくなります。ネットの縁をH鋼のフランジに挟んで固定する「ネットクランプ工法」なら、ネットと躯体(建物の骨組み)の間にすき間があきにくくなります。
ハト対策には「スーパーハイレンジャームケツ 25mm 黒」を、
スズメも入り込む場合は網目の細かい15mm目をおすすめしています。
どちらを選ぶ?判断の目安
| 梁の状況 | おすすめの対策 |
|---|---|
| 特定の梁に、ハトが数羽とまる | スパイク |
| 梁が多く、広い範囲にとまる | ネット |
| 巣や巣材がある | ネット |
| スズメなど小さな鳥もいる | ネット(15mm目が推奨) |
実際の現場では、ネットとスパイクを組み合わせることもあります。現地調査で鳥の種類と止まる場所を確認してから、最適な方法をご提案します。


施工前に確認しておきたいこと
卵やヒナがいないか
卵やヒナがいる巣は、鳥獣保護管理法により許可なく撤去できません。
巣を見つけたら、自治体の担当窓口に確認したうえで、施工の時期を調整します。
天井設備との取り合い
天井付近には、照明やクレーン、配管、消防設備などがあります。ネットやスパイクが、設備の点検や動作の妨げにならない位置を検討します。
点検のための開閉部
ネットの奥に定期的に点検する設備がある場合は、ネットにファスナーを縫い付けて開閉できる「ファスナー加工」も選べます。
作業できる時間帯
天井の高い工場では、高所作業車などを使った作業になります。
真下で作業が続いている場所は、休日や生産の止まる時間帯での施工も含めてご相談ください。
▶ 倉庫の軒下に防鳥ネットを張る様子は、施工タイムラプス動画でご覧いただけます。
よくあるご質問
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工場を止めずに施工できますか?
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作業する範囲を区切り、生産への影響が少ない時間帯を選んで施工します。工程は現地調査のうえでご提案します。
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ハトを追い払う音や忌避剤ではだめですか?
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音や光などで驚かせる方法は、鳥が慣れて効果が一時的になることがあります。梁に止まり続ける場合は、スパイクやネットで物理的に止まれなくする方法が確実です。
まとめ
H鋼の梁は、平らで雨風をしのげる、ハトにとって理想的な止まり場です。梁の数や鳥の種類、被害の進み具合に合わせて、スパイクとネットを使い分けましょう。
巣を作られる前に対策を始めることが、清掃や施工の負担を小さくする近道です。
工場・倉庫の梁の対策は、操業に合わせた施工計画からご提案します。現地調査のうえ、無料でお見積りします。
梁の写真や図面があると、ご提案がスムーズです。
